雇用する前に知っておくべき台湾人の性格や特徴とは？採用メリットや注意点も解説！
在日外国人労働者数が増えている昨今、外国人の採用にこれから注力する企業も多いのではないでしょうか？日本の近隣にある台湾は、日本人との気質も近く、出入国管理庁によると、2023年6月末時点での在日台湾人は、60,220人となっています。
本記事では、台湾人の採用を検討している企業向けに台湾人の性格や特徴、そして仕事観などを交えながら、自社に採用する際に知っておくべきことを解説します。
台湾の基本情報
台湾は、面積約36,000平方キロメートルで、日本の九州よりやや小さい島国です。人口は約2,300万人で、その大半が台湾島に居住しています。首都は台北市で、最大の都市でもあります。台湾の主要言語は中国語（標準中国語、台湾語）と英語ですが、多くの民族言語も話されています。
経済面では、台湾は高度に発展した工業国であり、特に半導体産業が世界的にも重要な位置を占めています。また、情報技術、電子製品、通信機器などの分野でも高い競争力を持っています。そして、高い教育水準と先進的な医療システムも持ち合わせており、生活水準はアジア地域で非常に高い部類に入ります。
台湾の文化は中国文化の影響を強く受けていますが、原住民文化や日本統治時代の影響も見られます。食文化、伝統芸能、宗教の多様性など、台湾独自の文化的特色が存在します。観光業も盛んで、美しい自然景観、歴史的な建造物など、多様な魅力があります。
台湾の教育・就職
台湾の義務教育は、6歳〜15歳までの9年間となっています。（小学校6年・中学校3年）高等教育は、大学や単科大学で4年〜7年程度の学士課程を設定しています。
卒業後に就職活動を始める人が多いです。台湾の就職活動において、「新卒」という概念はありません。そのため、大学を卒業してからゆっくりと仕事を探す人もいます。また後述しますが、転職をポジティブに考える文化が浸透しているため、新卒では、転職前提で入社できる会社に就職する人も多いようです。
台湾人の性格
台湾人の性格を知ることが、採用活動で自社にマッチングする人材を選ぶうえで重要な情報になります。ここでは台湾人の主な性格についていくつか紹介します。
親日家が多い
台湾と日本は歴史的な関わりが深いことで知られています。日清戦争の影響で日本が台湾を50年近く統治していた背景があり、日本の文化が台湾にも根付いているとされています。そのため、台湾人には親日家が多く、日本のアニメや音楽などの文化が浸透し人気があるようです。
家族を大切にする
台湾人には家族を大切にする国民性があります。家族との絆を重んじる人が多いため、家族と一緒に過ごす時間や家族の意見を尊重することが多いです。
また、仕事においても社内行事に夫婦で参加し、男性社会ではあるものの女性や家庭のことも大切にする文化の影響が強いといえるでしょう。
前向きでポジティブ
台湾人の仕事に対する意識の一つに、収入向上のために仕事をこなし、転職やキャリアアップに前向きです。20代で複数回の転職を行い、理想のキャリアを手に入れるために、目の前の仕事もポジティブに推進していく積極性のある人が多いでしょう。
台湾人に多い在留資格・業種
台湾人に多い在留資格は、「技術・人文知識・国際業務」です。技人国ビザとも呼ばれ、高度な専門性を発揮できる人材が該当します。主な取得要件は以下です。
▼主な学歴要件
- 従事しようとする業務に必要な知識に関連する科目を専攻して大学を卒業し、又はこれと同等以上の教育を受けたこと
- 従事しようとする業務に必要な知識に関連する科目を専攻して、日本の専修学校の専門課程を修了したこと
学歴要件を満たさない場合は、以下の職歴・資格要件を満たす必要があります。
▼職歴・資格要件
- 10年以上の実務経験があること（※技術分野・人文知識分野での申請の場合）
- 3年以上の実務経験があること（※国際業務分野での申請の場合）
- 法務大臣が特例告示をもって定める「情報処理技術」に関する資格があること（※業務内容がIT技術者の場合）
- インドのDOEACC制度の資格を保有していること
また、要件を満たした上で、専攻分野と関連性の強い業務を任せなければ、技人国ビザは取得できません。受け入れ企業は、台湾人が技人国ビザの取得要件を満たしているかを確認しておくことが大切です。
台湾人を自社に採用するメリット
台湾人を自社に採用するメリットをいくつか紹介します。台湾人の仕事における価値観を理解しておくことで、自社にマッチングするかを確かめる際の参考としてみてください。
勤勉で真面目に働く
台湾人の多くは、勤勉で真面目に働く人が多いです。作業内容が細かく定められていたり、緻密な作業工程のある業務の場合は、規則に従い真面目に取り組むのが特徴的です。台湾に集積回路の大手企業があるのも、仕事の価値観が表れている影響といえるでしょう。
成果にコミットしてもらえる
台湾ではジョブ型雇用を採用している企業が多いです。仕事の要件や目標に伴って成果を残すことで、キャリアアップを実現できるのです。高い専門性を発揮してキャリアを築ける職務であれば、成果にコミットする上昇志向な人材が多いといえるでしょう。
台湾人を採用する際の注意点
台湾人を採用する際の注意点もメリットと合わせて確認しておきましょう。特に自社に採用するとなった場合、悩みやトラブルになりがちな台湾人の特徴も踏まえて紹介します。
規則を明確に伝える
台湾人は自分の仕事の範囲に敏感な部分があります。自分の担当範囲の仕事は責任を持ってこなしますが、自分の担当外の業務や新規事業で担当業務の定義が曖昧な場合、きちんと説明しながら業務を任せる必要があるでしょう。前述しましたが、ジョブ型雇用の企業文化の影響を日本でどのように適応させるかが台湾人に活躍してもらうカギとなります。
ホウレンソウを徹底する
台湾人は結果が出れば良いと考える人が多いため、業務のトラブルが発生しなければ仕事の途中報告もしてこないことがあります。日本企業はチームで仕事を進めることを重んじる傾向があるため、企業によっては仕事を進める過程におけるホウレンソウを徹底するように工夫する必要があるでしょう。
台湾人の平均給与・採用コスト
台湾人の平均月収は、約5万元〜6万元（23万円〜27万円）となっています。40代の年収が高い傾向にあり、若い世代や60代の年収が低く、特に新卒の給与が10万円程度なっており、日本よりも低い傾向があります。台湾では年収500万円以上で、高所得者層といわれます。
台湾は日本と物理的距離も近く、親交も深いことからワーキングホリデー制度も導入されています。自社に台湾人を採用する際には、ワーキングホリデーの人材採用から着手してみるのもよいかもしれません。
台湾人の特徴を理解した採用活動を！
台湾人の国民性や仕事の価値観は、上手くマッチングすれば日本企業の風土や文化にも適応し、活躍できる人材になれるでしょう。台湾人の採用を検討している企業は、台湾人の特徴を理解して、サポートできる体制を整えておくことが重要です。
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