日本人との気質も近く、出入国管理庁によると、日本人との気質も近く、出入国管理庁によると、2023年6月末時点での在日中国人数は、788,495人となっており、アジア諸国の中で最も多い結果となっています。優秀な人材を自社に採用したいという企業も多いのではないでしょうか？
本記事では、中国人の性格や特徴を踏まえ、採用のメリットや注意点を解説します。自社の文化や風土と比較しながら、中国人人材の採用イメージ像を深める際の参考としてみてください。
中国の基本情報
中国の人口は14億を超え、世界で最も多い国として知られています。そして多様な民族が存在し、その中でも漢民族が大多数を占めています。また経済成長も著しく、製造業やテクノロジー分野に強みを持っています。国際社会の中でも重要な役割を担っており、国連安全保障理事会の常任理事国となっています。
2015年まで「一人っ子政策」を実施していたこともあり、兄弟のいない家庭も多いです。また、都市部と農村部での経済的格差も以前より問題となっており、国家として是正に取り組んでいる側面もあります。
日本との国交も盛んであるため、日頃の動向をよく聞く国でありますが、中国人の国民性について教育や就職事情について触れてみたいと思います。
中国の教育・就職
中国の教育制度は、日本と同じで小学校6年、中学校3年、高校3年となっており、小中9年間は義務教育となっています。高校は大学進学を目的とする普通高校や、専門的な技術や知識を習得する専門学校に分かれます。
学歴社会のため、大学も一流の大学に入ることが重要であると考える家庭も多いです。また、一人っ子政策の影響で両親の期待を一身に背負いながら勉学に力を入れる学生も多いでしょう。
中国の就職においては、学歴やスキル面を重視しており、即戦力となれる人材になれるかを評価しています。そのため、卒業した大学や専攻がその後の人生に大きく影響を及ぼす可能性があるのです。またホワイトカラー職種の求人倍率は1.0を切る場合もあり、大学を卒業したけれど、希望の仕事に就けずに悩んでいる人も多いようです。
その他、中国では若者の起業も推進していたり、企業の中途採用ではリファラル採用も盛んであったりします。
中国人の性格
中国人の性格について、主な特徴をいくつか紹介します。あくまで傾向ですので全ての中国人が該当するわけではありませんが、参考にしてみてください。
自己主張が強い
中国人は日本人と比べると自己主張が強い傾向があります。多民族国家ということもあり、生まれた国は同じでも文化や習慣が異なることがあります。そこで自分のことを分かってもらおうと、プライベートや仕事において自分はどういう人間であるかを主張する場面が多いようです。
家族や友人を大切にする
中国人は、家族や友人を大切にする文化があります。困った時に助けることはもちろん、遊びに行くと温かく迎え入れてくれます。一度仲良くなったら良好な関係を長く続けやすいでしょう。そして、世話になったことや助けてくれたことに対して、義理堅く恩を返そうとするところも中国人の特徴の一つです。
メンツを重視する
自己主張が強いことに関連しますが、中国人にとってメンツは重要な価値観で、メンツを否定されることは、人格を否定されることと等しいです。中国人のメンツを潰してしまうような言動には注意すべきでしょう。
中国人に多い在留資格・業種
中国人に多い在留資格を以下にまとめます。
- 技術・人文知識・国際業務
- 経営・管理
- 技能
- 特定技能1号
- 高度専門職1号ロ
中国人が日本で就労する際に多い在留資格は、特定分野の専門知識や技術を持った資格が多い傾向にあります。日本のインバウンドビジネスの拡大に伴い、中国語を話せる人材の需要が高まったり、中国の大学で日本語を学習する人材が増えてきていたりするため、結果的に日本で働く中国人も増加傾向にあることが示唆されます。
中国人を自社に採用するメリット
中国人を自社に採用するメリットについていくつか紹介します。
- 成果にコミットする
- 主体性を持って働く
- 若い労働力を獲得できる
事前に中国人を採用した際のメリットを把握しつつ、自社の成長にどのように貢献してくれるかをイメージしておくとよいでしょう。
成果にコミットする
中国は、成果や実績が給与や昇格に直結する成果主義が一般的です。そのため仕事に熱心に取り組み、成果を出そうと意欲的な人材が多いです。企業としても成長や利益に貢献できる人材を求めている場合が多いと思いますので、人間的に優秀な人材を採用できる可能性があります。
主体性を持って働く
主体性を持って働く人が多いのも特徴の一つです。中国では、社員の得意分野に応じて専門性を発揮するスペシャリストとして業務を遂行する場合が多いです。日本のジェネラリスト的な働き方と比べると、自分の裁量を持って、主体性を持って働く人が多い傾向にあります。
また、日本で就労する場合には、高い語学力やコミュニケーション能力も求められるため、スキルセットも優秀な人材であることが多いでしょう。
若い労働力を獲得できる
中国の人口は20代〜30代の占める割合が多く格差社会であることから、自分のキャリアアップを求めて転職をしたい人が多いです。また、中国人を採用することでこれから中国に事業展開を考える企業にとっては、現地との架け橋となる役割も期待できるでしょう。
中国人を採用する際の注意点
採用するメリットと合わせて、注意すべき点も把握しておきましょう。
- チームワークを重視する
- キャリアアップを見込める環境を用意する
注意すべき点を押さえながら、自社に適応してもらう工夫を施すことも大切です。
チームワークを重視する
中国人の仕事観において、成果主義であることは解説しましたが、同時に個人主義である傾向も強いです。仕事で成果を出す上で、業務を遂行する過程におけるコミュニケーションが疎かになったり、ホウレンソウがなくトラブルを起こしてしまったりするリスクがあります。
日本企業の多くは、チームワークを重視する場合が多いと思いますので、仕事を進める上で自社が大切にする価値観やルールを共有しておくことをおすすめします。
キャリアアップを見込める環境を用意する
キャリアアップを見込める環境を用意することも中国人を採用する上で重要です。中国人は、上昇志向に強い人が多く、自分のキャリアビジョンとマッチングする企業を好みます。仕事内容をはじめ、昇給・昇格するための条件や待遇を明確にしておくことが大切です。
社内でキャリアアップが見込めないと、離職してしまうリスクもあるため、事前に雇用する体制を整えることが求められるでしょう。
中国人の平均給与・採用コスト
中国人の新卒の平均月給は10万円〜15万円となっています。アリババをはじめ、大手企業に入ることができれば、高年収を目指せるでしょう。しかしながら格差社会の影響もあり、優秀な大学を卒業しても、規模の待遇を得られなかったり、就職先が限定されてしまったりする学生も多いため、海外留学・就職や起業を目指すケースも多いようです。
中国人を採用する場合のコストは、他国から受け入れを行う場合と概ね変わりませんが、採用活動において中国人向けの就活サイトも複数あるため、自社に合うサービスを選定し、求人を掲載すると採用活動も効率よく進められる可能性がありますので、検討してみることをおすすめします。
中国人の性格や特徴を理解し自社に合う人材を雇用しましょう！
中国人を雇用するメリットを大いにご理解いただけたかと思いますが、中国人を採用するにあたって、国民性や仕事観を把握した上で、自社にマッチングする人材を確保することが重要です。また、受け入れ企業は、自社の成長に貢献してもらえるような人材を育成できるような体制を整えておくことも大切です。
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